朝から工房のすぐ裏の茂みの中で タケル が吠える。 猿が出たかな~と行ってみても特に何も見あたらない。 しばらくして再び吠えるので、雨に濡れる笹をかき分け見に行くと、一昨日巣立った オオコノハズク のちびがうずくまって カチッカチッ とくちばしをならして威嚇しているところ。
「犬も猫もイタチもイノシシもいるところでおまえなにしているの、食われるよ・・・」なんて考えながら手を伸ばすと簡単に捕まえることに成功。
翼を痛めて墜落したのか? と取りあえず保護して様子を見ることにして、試しに生肉を小さく切ってくちもとに運んでやると、カチッカチッ怒っているくせにしっかり食べるでないですか。
瞬く間に豚バラスライスをしっかり食って、満足げのちびの写真がこれ。
翼も貧弱とはいえ特に痛めている様子もなく、取りあえず餌は食べてくれるので2,3日保護して自力で飛んでくれれば良いが・・・などと考えながらネットで色々情報をたぐっていくと、あらびっくり!!
「梟のヒナを拾わないで!!」なんていうサイトを発見。
内容を簡単に書くと、フクロウ科の鳥たちは巣穴の割にヒナが大きくなるので巣の中で羽ばたきの練習を十分に出来ず、しっかりと飛べないままに巣立って墜落等を経験しながら育っていくそうで、地べたにいるヒナを拾って保護することは 「親切な誘拐行為」にあたるとのこと。
親鳥が必ず近くにいるので獣等に捕食される心配がある場合でも少々高い木の枝に止まらす程度で、それ以上かかわってはいけないそうであります。
もちろん、翼を痛めて飛べない状態とかであれば話は別なのでしょうが、知らないと言うことは大きな罪になってしまうのでした。
時はすでに夕方。 親鳥がすでに見放してしまったことも考え、もう一度豚バラ肉を食わせてクルミの木にのせたのが最初の写真です。
30分ぐらいした頃からでしょうか、まずひな鳥が鳴き始めました。 この声も今まで聞いたことのない様な人の大きなため息のような音?声。
しばらくすると、それに被さるように同じ声が近くの梢から呼応してきます。 おそらく兄弟のひな鳥のようです。
その後、山の方から親鳥らしき声も聞こえ始め、朝方まで声は続いていた模様です。
朝イチに又落ちていないか捜索しましたが、その様子もなく。
何とか無事に親元に帰れたことだと考えている所です。
それにしても「一人だけうまい肉食ってきて叱られていないか?」家主は心配しております。