咲き誇る 飯田の桜を横目で見ながら、大鹿村で開催された 佐藤初女 さんの講演会に出かけてきました。
恥ずかしながら、私はこの講演会を友人から誘われてから、佐藤初女さんを具体的に調べてその存在を知りました。
私と同じようにピンと来ない方は 佐藤初女 か 森のイスキア で検索をかけてみてください。
とりあえず、認識をもってからでないとなかなか難しいかもしれません。
大鹿村という 僻地? にもかかわらず会場は満員。
話によれば東京や名古屋、三重からも来ている方がいたようです。
1時間ほど彼女の活動を紹介する映像 いのちのおくりもの を上映して初女さんのお話です。
穏やかに、ゆっくりと、優しく話される内容に、特別なことはなく、ただ、手をかけることを惜しまないこと、食べ物を大切にすること、感謝すること、を淡々と語る内容ではあったのですが、なんとも不思議な空気感に魅了されました。
当たり前のことをお話されているのですが、目からウロコ・・・がたくさん落ちて、例えば 「美味しいもの と美味しく食べるもの」との違いであるとか、笑えるのはみんなが教えてもらいたい「おにぎりの握り方」については「固く握ってはダメだし、ふわっとでは崩れてしまうし、その中間で・・・」という感じで素晴らしかったです。
旬の食材を調理して病んだ人をもてなす、その確信については、ただただ「手をかけること・・・」と言い切るその姿勢に、モノを作る仕事をしている私としてはすごく感じ入ることがありました。
会場全体に優しい空気が流れる中 分かち合いの時間(質疑応答)もしっかり行われ、なかなか素晴らしい時間はすぎてゆきました。
この講演を聞いて佐藤初女さんのおはなしに心を打たれたのと同時に、彼女をよんだ 若い夫婦 たちの努力にとても感銘を受けました。
「心ある人を動かすのは、無条件に 人の心」 と言うもっともシンプルで大切なことを改めて思い出させてくれた事に、感謝しています。