三河湾から岐阜県へと北上した今回の台風。
遠方の栃木,福島方面で大雨となっているようですが大きな被害が出ないことを祈ります。
こちらでは大した雨も降らず、風も吹かず、ただただ長雨の延長線上の様子のまま台風一過となっています。
木々を揺らすほどの風も吹かなかったのではありますが、一応見に行くとたくさんの栃の実が落ちていました。
栃の実 と言ってもピンと来ない方のためにご説明すると、右上の宝珠型の物が栗で言うところの イガ に当たるのですが、大きいものだと3、4個、小さいとひとつ、実が入っています。(左上の状態)
この栃の実、大きさも見た目も栗によく似てはいますが、クリと圧倒的に違うのはアクの強さ!!
栃餅などに加工するためには中身をくだいて水にさらし、何度もアク抜きを繰り返さなければいけません。
しかし、猪やクマなどの動物たちには最高のご馳走らしく、大量に落ちた実も一晩たてばかなりの物が消えてしまいます。
栃の木は1本の木からかなり大量に実が取れるので、先人たちが伐らずに残され大木になったものがかなり残されていました。
今でも材木市場に行くとゆうに1mを越すような巨木を見ることができます。
トチ独特の杢の美しさも人気の理由ですが、動物たちにとっても人気があることを知っている人は意外と少ないのかもしれません。
クリにクルミにトチ。 どの木も大事な山の食料であると共に、価値ある材木でもあるのです。