前に郵便受けの上の 巣 をお伝えしたのは7月のはじめでした。
その後、親鳥がけなげに温めている様子が見えていました。
出来るだけ近づかないよう、刺激しないように・・・と、気を使っていましたが、場所が場所だけに時々はどうしても近づかねばなら訳で、そんな時には親鳥は隠れるように巣の中にうずくまり、こちらの動きを観察するかの様な様子を示しておりました。
ヒナが孵っているのを確認したのが先週の木曜か金曜。
出来るだけ刺激しないようにと写真を撮るのも控えていて、「少しは大きくなったかしら?」と数日ぶりに様子を見に行くと・・・。
空っぽ???。 まだまだ巣立つわけはないので考えられるのは へび!!
場所が場所だけに「気づかれたらやられるよね」と、話していたことが起こってしまった様子です。
ヘビさんだって生きるのに必死!!
上の写真は工房の直立の壁、地上5mぐらいに掛けた巣箱ですが、ここにまでヒナのなくピヨピヨと言う声を聞き付けてヘビは登ってきます。
巣箱の右側が私の部屋になりますが、ヘビさんはすぐ近くの杉の木を上り屋根に移り、壁と窓枠のわずかな段差を頼りに進んできます。
いつぞやは親鳥の大騒ぎに私が気づき、ヘビさんを捕まえようとハシゴをかけて登っていくと、逃げ回った末に追い詰められたとわかったのかアオダイショウの体を思いっきり広げて(一瞬コブラの様に見えました)空中へと飛び出したのです。
へびが上手に泳ぐのは結構見かける光景ですが、へびが 飛ぶ 光景は今でも目に焼き付いていますがなかなか珍しいことだと思います。 6mの高さから飛び降りたヘビさんは広げた体の効果があったのかどうかは別として無事に地面に着地、するすると何もなかったかの様に草薮へと消えてゆきました。
そんなこんなでヘビさんとの知恵くらべは巣箱の横にトタンを貼ることにしたのですが、この秘策も
簡単に破られ、結局はウグイスの営巣を狙って竹ヤブに登っているところをお縄にしてはるか遠方に移住して頂いて現在に至っています。
今の話からすれば郵便受けの上など熟練していないヘビさんでも訳無く近づける場所ではある訳で、
もう少し気遣ってやるべきだったと後悔しています。
食うか 食われるか!! 自然界で当たり前に繰り広げられる光景。
可愛いから守られて、気持ち悪いから見殺しにされる。
理屈では判っていても、なかなかふんぎれない心の問題です。