山桜も咲き、新緑の若葉が美しい季節に入って来ました。
コロナの変異ウイルスの感染拡大が広がっている様子。 幸い長野も南の方は今のところ大きな数字にはなっていないのが救いですが、昼神温泉や園原の花桃への車の流入を見ていると時間の問題だと思ってしまします。
今週末に予定されているW,Sがどうなるのか? 準備の都合で今一番の問題です。
さてお話は前回の続きで「作家」とは何?、と言うお話。
あくまで私が考える限りの話で有りますので、あしからず。
一般的に「作家」と聞いて思い浮かべるのは小説家とか絵描きさんとかだと思うのですが、クラフト作家とか工芸作家とかクリエイティブな仕事に対して言われます。
クリエイティブとは「創造的」と訳されと思うのですが、他にはない新しいもの、感覚、表現を作り出す事になります。
職人は「うまい、へた」で評価されますが、作家には「面白いかどうか」とか「斬新さ」が評価の分かれ目にされます。
私たちの業界ではよくある話なのですが、木工クラフトの世界では特許とか意匠登録とかほとんど問題にされません。
売れている物をデザインを含めそのまま真似て作ることが当たり前のように横行しています。
多くの人は木工作品なんて詳しくはないので、その作品がコピーなのか創作なのかなんて判らない訳です。
「作家」って中々難しい仕事だとご理解頂けたでしょうか?
話を元に戻すと工芸とクラフトはどう違うかという話。
現代の創造展に参加してくれそうな若い作家さんを求めて情報を集めているのですが、これがなかなか人材不足で難しい。
陶芸でも木工その他でも趣味でやっている人はたくさんいても、作家の領域に入って来る人は実に少ないのです。
さらにコロナの時代になってしまって、仕事として成り立たせることがさらに難しくなってしまったことが追い打ちをかけます。
「工芸」と言う言葉が 死語 になるのも近いかもしれません。
結論としては、職人として習得した高い技術力をベースに「美」を追求した作品が「工芸品」、これに対し斬新さや面白さを求めて技法や工作さえも見つけていく物がクラフトなのかもしれません。
私はやはり「クラフト作家」、工芸の道に踏み込もうかと思う気持ちもありましたが残り時間を考えると中途半端にしかなりえません。
せいぜい「工芸」と「くらふと」のあいさに陣取れば幸いと言ったところでしょう。