「今日は暖かい日になる」と、予報だけでなんとなくそわそわと起き出してきたまでは良かったのですが。
トイレに入り水を流すと、いつもなら勢いよくタンクに流れ込むはずの音がしない???
手洗いの蛇口をひねると、勢いなく水が垂れるだけ???
まだ寝ぼけている頭の中で「何がどうなっているのか思考回路が動き始めます」
次の瞬間「やっちまった・・・かな???」と、今起こっている事を頭の中で確認し始めるのでした。
村の水道なんてものがあるはずもない我が家の水源は沢水。
工房の脇を流れる沢の100m程上流に取水口を設けています。
夏場の取水口は別の沢からとっていますが、水量が少ないので今年はとっくに凍結しています。
当然この一本を死守して冬場は過ごさなければいけないのですが、怖いのは枯葉、落ち葉が取水口を塞ぐ事で起こる断水、そして凍結。
よって取水口のゴミ取り(葉っぱ除去)は欠かせません。
それでも雪がしっかり積もる様になると、流されてくる落ち葉もぐっと減るので数日に一回のお掃除で問題ないはずでした。
原因は2,3日前の強風。 杉の葉と言うより枝が大量に落ち、流れに乗って取水口を塞いでいました。
水が止まって気温が氷点下5℃、6℃まで下がれば、ホースに残された水はもちろんカチンコチンです。
過去20年間で数回 やっちまった 事象で有りますが、今回が最悪のカチンコチンでありました。
外気温がプラスに成るのを待って、ストーブにかけてあるお湯、そしてお風呂のお湯、とりあえず雪に埋まっていないホースを順番に溶かして行きますが、熱湯ではない事としっかりとカチンコチンに凍ている黒パイホースには歯が立ちません。小一時間頑張ったでしょうか、溶解作戦は敗北に終わります。
そして最終手段は「新しいホースを引き直す」作戦に移行します。
「こんな事もあろうか」と、数年前に買ってあった予備の黒パイホース100mの出番です。
噛むさで柔軟性がなくなっているホースの大きくて重たい 巻 を工房内にずり込んでストーブで温めます。
少しでも温めて柔軟性を取り戻しておかないと、真っ直ぐにならない事と、無理をかけると割れてしまう事もあるのです。
数時間かけて温風を当てて、工房の前の道で長く、長く伸して行きます。
100mとは結構な長さで、ホースの終わりは上の道まで続きます。
沢に近い方の端を持って既設のホースに沿わして引きずり込んでゆきますが、これは雪と氷のおかげで意外とするすると引っ張って行けます。
先端を取水口のタンクに繋ぎ込み、下流側の端を水道ポンプのタンクに繋ぎ込んで総帥開始。
タンクに水が溜まるのを待って、ポンプの電源を入れて一件落着です。
約半日のドタバタ大作戦。
備えあれば・・・の大勝利では有りますが、その前に葉っぱ取りの点検を怠った事がそもそもの原因です。
油断大敵 春風に浮かれて大失敗。
「やっちまった!!」お話であります。